『お、覚えてたな!よかったーひと安心♪』
でもいまは米倉じゃないような‥‥。
まって。齋藤ってもしかしてっ!!
『あなたもしかしてお兄ちゃんの再婚相手の子供!?』
『おう』
やっぱり。
お兄ちゃんは先月齋藤静香(しずか)さんと結婚した。静香さんは相当なお金持ちで、昔ながらの家系だから、お兄ちゃんの名字が変わったらしい。
静香さんは凄く綺麗で誰もが惹かれてしまうほど、魅力的な女性だった。
目はまったりとしていて優しそうで
スタイル抜群で
髪の毛はロングですごく艶がでていて
ほのかに香水の匂いがしていて―。
いわゆる大人の女性だった。
あんな素敵な人がお兄ちゃんのお嫁さんだなんて嘘みたい。
ぽすっ!
『いったぁー!?』
齋藤純也は私の頭にチョップした。
結構痛い。
『人が考え事してるってゆーのに!!頭チョップしないでくれない!?』
『だってお前、俺の話きーてねーし』
なにこいつ!!会ったばっかりなのに!
馴れ馴れしくしないでくんない!?

