記憶の欠片



「うるさかったから。」

別にかくす気にもなれないのでズバリ言った。


「なにそれぇ。ひーどーいー!」


うん、五月蝿い。
ちょっと黙ってもらいたいとこだ。


周りの人の視線も気になるのでとりあえず瀬那の口を私の手で塞いでおいた。


「ふぁひぃふふほぉー?」

口を塞いでいることでうまくしゃべれないのだろう。なにをいっているのか全くわからない。


「うるさいからちょっと黙ろうね。」

逆効果だったらしい。

可愛い女の子の口を塞いで黒いオーラを出して満面の笑みをしている謎の女の子。
私はきっと、そんな風に映っているに違いない。


「ふぁふぁっふぁ!ふぁふぁひぃへぇ!」

「はいはい。」


私は瀬那の口から自分の手を離した。