記憶の欠片




とりあえず、

「瀬那、皆見てるから離して。」

そう。
さっきから学校に入ってゆく先輩や同級生からの視線が痛いほど刺さっているのだ。

大声で話していて挙げ句の果てにハグを公衆の面前でしているのだ。
怪訝な目で見られてもおかしくはない。

「いやだぁ~。絶対離れないいいい!」


なら、最終手段を使うか…。


「じゃあ、もう瀬那と話さない。」

そういったとたん、ものすごい俊敏な動きで私から離れていった。

「もっとやだ!」


うん、面白い。

瀬那は狙っていないのだろうが、こっちには狙ってやっているとしか思えない。

なんか、こう…。
S心をくすぐるというか、いじりたくなるというか。

まぁ、瀬那はそんな子だ。


まず、離してもらえたからよしとしよう。

あっ。
そういえば…。



「瀬那?朝の電話何だったの?」

さっきの出来事のせいですっかり忘れていたが朝、瀬那からハイテンションブーストに入っていたときのようなあ挨拶をされた。

あれは、いったい何だったの?


「あっ!そうだよ、何で突然切ったのさぁ!」

理由は歴然。
うるさかったからに決まってる。