結婚に愛はあるのか?

「沙織さん、こんな所で寝てたら、風邪ひきますよ」

「う、う~ん」

ブンッ!

狭いソファーの上で寝返りを打った沙織の腕が、

勢いよく、顔めがけて飛んできた。

私は思わず目を瞑る。

…パシッ。

・・・目の前で、黒い影が動き、動作が止まった。

私は片目だけを、そ~っと開けた。

「・・・・」

私の目の前には、男物の腕と、女物の腕が止まっていた。


「…セーフ」

「・・・優也さん?」

真横には、優也がしゃがみ込み、私をすんでの所で

助けてくれていた。

そんな優也は、ふ~っとため息をつき、沙織の手を沙織の体の上に

そっと置いた。


「あんまり、寝てる時に、沙織に近づかない方がいいかも」

そう言ってクスクスと笑う優也。


「ありがとうございます…でも、どういう意味ですか?」

小首を傾げ、優也に問いかける。