結婚に愛はあるのか?

私は驚いて、ドアの所から廊下の方を覗いた。

「「ああ!」」

見つめ合った二人は、思わずそんな声を出す。


「何々?2人知り合いなの?」

不思議そうな顔で、沙織は私と男を見比べている。


「前に話したろ、・・・駅のホームで女の人助けたって」

「あ~…それって、愛の事だったの?」

沙織の言葉に、私も男も頷いた。


「…遠藤さん、沙織さんとはどんな?」

…そう、沙織が連れて来たのは、私を助けてくれた、

あの、遠藤さんだった。・・・あまりの偶然に、驚きを隠せない。


「エ?あ~・・・コイツ、オレの、妹」

そう言って、沙織を指差した。


「コイツとは失礼ね!沙織って名前があるんだから、

ちゃんと名前で言ってよね!」

「よく言うよ。お前だって、

オレの事、最悪の兄貴とか言いふらしてんだろ?」


「・・・・プ」

突然始まった兄妹喧嘩に、思わず吹き出してしまった。

「笑い事じゃな~い」