結婚に愛はあるのか?

…陽介の言葉が心に突き刺さる。

その言葉を理解する事は出来る。

でも、陽介と過ごした日々は、

今まで初めて経験する出来事ばかりだった。

遊びだと言い聞かせていたけど、

本当は陽介の隣にいるだけで、とても安らげる自分がいた。

陽介は、喜びも、安らぎも、癒しも、すべて与えてくれる、

最高の人だと思う。


…でもだからこそ、

私の両親のようにはなりたくなかった。

人は時間とともに変わっていく恐ろしさを・・・

互いを言葉で傷つけ合い、悲しい顔をした二人を。

あの二人を、自分や陽介に重ねてしまう。


「…陽介、ごめんなさい」

「…何で謝るんだよ。謝るくらいなら、オレの傍にいろ」


「ゴメン、それは出来ない・・・

私の事は忘れて、他の人を探して」

そう言った私は、携帯の電源自体消してしまった。

・・・その場に泣き崩れ、何度となく陽介の名を呼んだ。


…こんなにも、陽介が恋しくなるなんて。

…こんなにも、陽介を必要としているなんて、思いもしなかった。

でも、そう思っても、陽介の傍に行く事は出来なかった。

どんなに頑固者だと言われても、どんなに意気地なしと言われても。