そう言って一瞬不機嫌な顔を見せた美樹だったけど、

すぐにいつものような笑顔戻って、私と腕を組んだ。


「行こう行こう!」

「・・・」

ハイテンションな美樹に強引に連れられ、

一軒の飲み屋に入った。

…相談どころではなくなった。


店に入ると、イケメンな男が二人、先に来ていた。

「お待たせ、ね、さっき言ってた愛。可愛いでしょ?」

そう言って一人の男に私を紹介した美樹。


「ホントだね、思ってた以上に、可愛いな。

初めまして、オレ、前園章って言います」

そう言って微笑んだ章。


「ど、どうも」

そう言って作り笑いを浮かべるのが精一杯だった。


…飲み会はどんどん進んだ。

お腹の中に赤ちゃんがいると言うのに、

何も気にせず、とにかく飲んだ。このまま・・・

何もなかった事にしたかったから。


ガラガラガラ・・・・。

店のドアが開いて、私も、…美樹も、驚いた。