父と離婚した母を、私は嫌いになった。

だから、こんな事、相談なんてできっこなかった。

…想いは決まらないまま、

それから更に1週間過ぎた。


…陽介からの連絡は、一度だって出なかった。

メールも、一度だって返さなかった。


…会社に来てないか、毎日、辺りを見回しながら、

出社したし、帰りも同じことをした。


「話しがしたいから、会社に行くね」

…次の日に検診に行くという前日。

久しぶりに美樹から電話が来た。


…美樹に相談してみようか?

そんな事を思いながら、会社の外で美樹を待った。


「おひさ~」

いつもの明るい口調で、美樹がやってきた。

「本当、久しぶりだね」

私もいつものように、明るく返す。


「突然なんだけど、合コン付き合って」

「・・・へ?」

驚く私に、ニコッと笑った美樹。

…美樹、奏と言う彼氏がいたんじゃなかったっけ?

「…奏君は?」

「あんな奴、知らない」