それからの私たちは、外に出て昼食を食べ、

沙織は、赤ちゃんの為に育児用品をたくさん買ってくれた。


「こんなにたくさん貰えないよ」

そう言って沙織を見つめる。


「いいのいいの、結婚祝い、出産祝いはまだ先だけど、

この子の為に何かしてあげたいの…だから受け取って」

そう言って笑う沙織に、私は、礼を言った。


その荷物をマンションまでもって帰ってくれて、

邪魔者は帰るね、なんて言って、帰っていった・・・。


「ここ、沙織の家なんだけどな」

そんな事を呟く。

・・・早く、このマンションを沙織に返さなければ、

強くそう思った瞬間だった。


・・・その日の夜。

陽介からの連絡で、お迎えが来た。


「久しぶり、元気だった?連絡もよこさないで、全く」

助手席から懐かしい声が聞こえた。



「美樹…ゴメンね、長い事連絡もしないで」

迎えに来たのは、私の親友美樹。そして、車を運転しているのは

奏。