結婚に愛はあるのか?

「…愛」

トーンの低い沙織の声。

私は静かに問いかける。

「何?」


「仕事が終わってるなら、少しだけ会えないかな?」

「・・・いいけど、どこに行けばいい?」

「今、会社の外にいるんだけど」

「エ?!分かったすぐに行くから」


…自分が妊婦だと言う事をすっかり忘れ、私は小走りに沙織の元へかけていった。


「はぁ、はぁ…沙織」

「愛、走ってきたの?!」

「う、うん・・・沙織が気になって」

「…バカね」

そう言った沙織は、私を抱きしめた。

でもそれはほんの数秒で、


「愛、ゴメン!!」

「・・・何に謝ってるの?・・・連絡してこなかったから?」

突然謝られ、意味不明な私は、ただただ沙織を見つめる。



「実は、お父さんが倒れたなんて嘘なの!」

「・・・え・・・え~?!」

突然の告白に、私は驚きを隠せない。