「無理無理無理!」








「なんでよ。
好きな人に贈らないの?」







「だって…。」






私は
街の広告看板の前で足を止める。
そこには
白井さん。と
顔の見えない私。
あの時の代役の撮影は
チョコの広告のものだったのだ。
看板の前で足を止める人々。








「白井ライトかっこいい〜。」






みなみが言う。
彼は私の手に届かない人だったんだから。
無理に決まってる。