「丹夏っ?」



一通りなすべきことを終え、帰ることに決めたあたしは、校門の一歩手前で立ち止まる。





気付かずに少し手前に進んだ真也は、不思議そうにあたしを振り返った。






真也、少しだけ、待ってね。




高校生のあなたについて行けるように、中学生のあたしと、しっかり別れるから。






春からは。



高校生のあたしになれるように。