『包帯ごっこ 』
著/山形 あおな
傷つくことが怖いいつきは高校の有名人・日野と勉強を通して親しくなるが、ふとしたことですれ違い、疎遠になってしまう。月日を重ね、同じ大学の医学部で再会したふたりは実習のペアを組むことになって──?
医大生たちのピュア恋ストーリー!
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これまでは主に高校生が主人公のシナリオを募集してきた「noicomiシナリオ大賞」ですが、今回のテーマは「大学生」。大学生のヒロインとヒーローがドキドキな恋をする物語を広く募集します。
そこで今回は、どうしてテーマを「大学生」にしたのか、どのような作品を求めているのかなどなど、noicomi編集部員が「大学生」というテーマについて語った座談会をお届けいたします。編集部員のリアルな声をもとにテーマのイメージを膨らませて、ぜひご応募ください!
大学生同士にしかできないシチュエーションがポイント!
司会:第8回noicomiシナリオ大賞についての編集部座談会を始めます。よろしくお願いします。
編集長I・編集W・N・Y・I・F:よろしくお願いします。
司会:さて早速ですが、今回のシナリオテーマは「大学生」ということですが、まずどうしてこのテーマに決めたのでしょうか?
編集長I:やっぱり高校生ものに比べて圧倒的に描けるシーンが広がるという点が大きいですね!
編集F:サークルとか飲み会とか…!
編集長I:そうそう。それだけキュンシーンのパターンも増えるし、読者さんに楽しんでもらえる幅は広がりますからね。
編集Y:大学生同士にしかできないシチュエーションをぜひシナリオでは見たいですね!
編集N:あと、高校生ものだと恋愛メインになってしまうものも多いけど、大学生ものだと恋愛以外で話の主軸になる部分も描きやすいですよね。成長ものとか…。
編集W:大学生は高校生に比べて大人の世界に近いので、よりリアルな成長が描けるのもおいしいポイントですよね!
お互い成長し合える関係性が醍醐味!
編集I:成長ものといえば、講談社で刊行している岩下慶子さんの『むせるくらいの愛をあげる』(デザート/講談社)は成長していくヒロインがすごく魅力的な作品だな…と!
編集Y:1話からヒロインがすごく頑張り屋さんで好感度が高いですよね~!
編集W:ヒロインとヒーローが夢に向かってお互い成長し合っていくストーリーラインも大学生ならではですよね!
編集長I:きっとこの2人が社会人だったら、また違う印象になるのかなと…。
編集Y:そうですね。大学生って夢に対してまっすぐでいられるというか、夢が一層キラキラして見える時期なので、2人が「大学生」という立場だからこそ読者も素直に応援できるのかなと思います。
編集I:ヒーローのかっこよさも大学生だからこそのものがありますよね…!
編集F:うんうん。「美大生」という設定があることで、その中でも頭一つ突き抜けている才能…というスペックが輝いてますよね…!
編集N:たしかに。ヒーローは圧倒的才能!という感じでヒロインを引っ張る強引なキャラクターだけど、自分も夢を追っていて「こんなヒーローが近くにいたら私も頑張れそう!」と思えるようなキャラですよね。
司会:なるほど…!「成長もの」や「夢を追う」みたいなところもシナリオ作りのキーワードになりそうですね!
編集W:そうですね。お互い成長し合える関係性を描けるのもひとつ大学生ものの良さだと思います!
解像度の高さは共感性に繋がる…⁉
編集Y:山形あおなさんの『包帯ごっこ』(ココハナ/集英社)もヒロインとヒーローが一緒に成長していく話でしたね!
編集I:医大生ですよね~!
編集F:医大生ならではのグループワークや実習もたくさんあって、新しいシチュエーションのキュンシーンが見られるのも大学生ものの良さって感じがします!
編集W:たしかに。医大生って経験したことある人こそ少ないと思うんですが、すごく共感できる作品ですよね。
編集Y:そうですね!リアルな大学生活の解像度の高さはぜひシナリオでも見たいポイントですね!
編集N:あとこの作品は1話で2人の過去をしっかりと見せているのも共感性が高い大きな理由だと思います。
編集I:1話の半分以上が高校生時代のプロローグですもんね!
編集N:そう。中学生だったり高校生だったりみんなが経験したことのあるところを1話でしっかり描いているので、2人の関係に過去の想い出が乗って、この共感性が生まれているなと!
編集長I:大学生ものだと純粋に高校生より時が経っているので、「再会」のエピソードにも深みがでるしね。
『包帯ごっこ』 (c)山形あおな/集英社
著/山形 あおな
傷つくことが怖いいつきは高校の有名人・日野と勉強を通して親しくなるが、ふとしたことですれ違い、疎遠になってしまう。月日を重ね、同じ大学の医学部で再会したふたりは実習のペアを組むことになって──?
医大生たちのピュア恋ストーリー!
過去回想のエモさって…?
司会:なるほど。過去回想がしっかり活きてくるのも大学生ものの強みなんですね。
編集W:そうですね。結木悠さんの『君を忘れる恋がしたい』(別冊マーガレット/集英社)も1話は中学生のエピソードからはじまると思います。
編集Y:『包帯ごっこ』と同じくしっかりと過去回想を入れている形ですね!
編集長I:思い出の中の綺麗な初恋…!初めては彼…!というエモさがたまらないですよね~!
編集Y:そうですね~。あとこの作品はヒーローがクズキャラなんですが、中学時代にヒロインと両想いだったという過去が1話でしっかり読者に伝わっているこそかっこよく見えるのキャラクターなのかなと!
編集F:プロローグが効いてますよね!
編集I:たしかに昔はヒロインを一途に思っていたという過去や、しっかりとバンドの才能があることなど、ただのクズではないところがかっこいいポイントですよね!
編集N:クズキャラにするならやっぱり高校生より大学生の方がリアリティも説得力も出ますしね。
『君を忘れる恋がしたい』 (c)結木悠 / 集英社
著/結木 悠
呪いのような運命の恋。大学センチメンタルラブ。
ギターを弾く瀬名を見て恋に落ちた志乃。はじめての両想い、はじめての彼氏、はじめての…しかし瀬名の転校で、ふたりは別れてしまう。初恋を引きずったまま大学生になった志乃は瀬名とまさかの再会を果たす。でも純粋だったカレの面影はすでになく…!?
大学生ものならではのスペックは必須!
司会:なるほど…。大学生もののヒーローはやはりバックグラウンドや何か特別なスペックなどがあった方がいいのでしょうか?
編集長I:そうですね!そこは必須になってくると思います。
編集F:講談社で刊行されている作品、あなしんさんの『運命の人に出会う話』(デザート/講談社)も6年制大学に通っている歯学部生ですよね!
編集W:大学生ものならではのスペックですね!
編集I:しっかり自分で稼いだお金で素敵なマンションに1人暮らししているのもかっこいい…!
編集Y:やっぱり大学生ヒーローは何か周りから頭一つ抜きんでているスペックがあるとかっこいいですよね~!
編集長I:そしてそのスペックの種類を色々描けるのも大学生ものの良さですね!高校生だとみんな同じ勉強をしているのでスペックの差別化を作るのが難しいけど、大学生だと将来に向かってみんな色々な道を歩んで行っているからこそ個性を出しやすいと思うので!
編集長I:あとこの作品はなんと言っても出会いがクラブというのも大学生じゃないとやりにくいシチュエーションですよね!
編集N:たしかに。タイトルの「運命の人に出会う話」というのもすごく壮大だし、全体を通して高校生ものじゃできないドラマチックさのあるシーンが多いですよね。
編集W:高校生より世界が広がっている感じがしますね…!
高校生ではできないシチュエーション・ドラマチックさ♥
司会:高校生ではできないシチュエーションやドラマチックさ…。シナリオに求めているのもそのあたりでしょうか?
編集長I:そうですね。せっかくの大学生ものなので、高校生ものでは描けない出会い方やキュンシーンを期待しています!
編集F:高校生ものでは描けない出会い方といえば講談社の作品、吉良はなまるさんの『おくれまして青春』(デザート/講談社)もですね!
編集I:大学生2人が制服コスプレをして出会う…というキャッチーかつ大学生ものでしか描けない1話!
編集N:青春をやり直したい…というのは誰もが共感するポイントですよね~。
編集W:大学デビューするヒロインというキャラ設定もすごく共感しやすいなと思います。
編集長I:しかも大学デビューがネガティブな感じではなくポップに描かれているのも魅力的!
編集Y:他作品もそうですが、大学生もののヒロインは卑屈な子ではなく、自分があるというか前向きだったり夢を見ている子が多いですよね!
編集N:主人公と一緒に夢に向かって行ったり、恋を楽しんでいくような作品だと、大学生ものの良さが出そうだなと思います。
最後に
司会:ヒーローのスペックに限らずヒロインのキャラクター性も見どころなんですね。それでは最後に、今回のシナリオ大賞で期待している要素をお聞かせください!
編集W:せっかくの大学生ものなので高校生には出せない要素をたくさん入れていただきたいです!
編集I:「夢を追う」という普遍的なテーマも、大学生だとよりリアルでありながら瑞々しい雰囲気もあっていいですよね!
編集長I:そうだね!あと同じバンドマンだとしても、プロのバンドマンだとすごく遠い存在に感じるけど、プロを夢見ている大学生だと自分たちのフィールドに降りてきてくれてる感じがして等身大なのがとても魅力的だな~とか。
編集F:「大学生ならでは」の関係性やスペックは見たいところですね!
編集N:ただ、読者さんの中には大学生を経験したことがない人もいると思うので、「どう共感させるか」というところが非常に難しいところだと思います…!『むせるくらいの愛をあげる』のように課題や授業で成長を見せるか、『包帯ごっこ』や『君を忘れる恋がしたい』のように過去の思い出を入れるか、『運命の人に出会う話』のようにドラマチックな見どころや明確な目的を示すか、『おくれまして青春』のようにキャッチーな設定感にするか…。
編集長I:やり方はいろいろあると思いますので、ぜひみなさんのアイデアを広げて作ってみていただきたいですね!
編集Y:そうですね!大学生ものは高校生もの以上に個性が出しやすいと思うので、みなさんのアイデアを期待しています!
編集長I:「こんな大学生活送りたかったな~」とつい思ってしまうようなキラキラ感にあふれたシナリオを編集部共々楽しみにお待ちしております~!
noicomiは大人もときめく少女コミック誌です。
読者をたくさん「きゅん」とさせられる、ときめき溢れるストーリーをお待ちしています!
大人もときめく少女コミック誌、『noicomi』の漫画シナリオコンテストがスタート!
マンガシナリオのコンテストでは初めての「野いちご」と「Berry’s cafe」での共同開催となります。
『もっとピュアなラブストーリーを書いてみたい』Berry’s cafeの作家さん、
『もっとドキドキするラブストーリーを書いてみたい』野いちごの作家さん、
そんな両サイトの作家さんを対象に、毎回テーマを設けて様々な「きゅん」が詰まった作品を1冊の小説ではなく、連載マンガのシナリオという形式で募集するコンテストです。
【シナリオを書く際のポイント】
全体を通しての面白さも重要ですが、今回は「キャラ立ち」「設定の新鮮さ」「毎話ごとのときめき」を重要視しますので、最低5話までのシナリオを描いていただければ完結していなくても構いません。