ケータイ小説 野いちご

海へ...

初めての夜
危機

「じゃあね、また明日」

いつものように漁を終えて、あたしは自分の家へと小走りで帰った。

でも、何かおかしい。

背後から誰かが付いてきている。

まさか? ストーカー??


振り向くと、大きな体をしたオトコの人が、あたしの後ろから走ってきてる。

ジョギングしてるだけなのかな?

でも、あたしが走っても、角を曲がっても、オトコはずっと付いて来る。

やだ! こわい、カオル、助けて!


バシーン!


背後から大きな音がして、オトコが倒れたことが分かった。

振り向くと、カオルがいた!

カオル! 助けに来てくれたんだね!


「おい、この醜いブタやろう! 二度とリョーコの前に顔出すンじゃねえ!」


ストーカーのブタやろうは、よく見ると、あの時、あたしがフッたお相撲さんだった。

ファック! ブタはやはりブタなのね!


「このブタやろう」


あたしはブタに唾を吐きかけた。

カオルも唾を吐いた。

ブタはブヒィと醜い声を上げて逃げていった。


ざまあみろ。


「カオル、ありがとう。カオルって強いのね」

「ああ、オレは禅寺で二年ほど修行してたからな」


カオルってホントにカッコイイ……。

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