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分かってた。


自惚れだってことくらい。














「佐伯さん、これ食べない?」


「……え?」


「美味しいんだよ、これ」


「あ……ありがとう」



彼女……上原優花と教室で話すようになってから、


他の女子たちにも、こんなふうに声をかけられるようになった。



中学まではそれも普通だったはずだけど、


高校に入ってからのあたしにはこんな事態は初めてで。



返事って、どう返すものだったんだろう。なんて。


戸惑ってしまう。