莉羽がいつも待っている校門の所に行った。


…まだいるかな?


蓮人のおかげで少しだけ自信が付いた。

今日こそ、伝えるんだ。



そう意気込んで

名前を呼ぼうとした。



「莉っ…」



だけどやめた。

男が…隣にいたから。


長身で、爽やかな好青年という感じだった。


…多分、歳は変わらないくらい。



そいつは馴れ馴れしく莉羽の頭を撫でたりしてる


…誰だよ。

馴れ馴れしくすんなよ…



じわじわと湧き出る怒りと悲しみ。


さっきまでの意気込みはどこにいったのだろう


自信なんて、今はどこにもなくて。



あるのは不安だけだった