日が暮れて、ボールが見えなくなるまで、部活は毎日行われる。


「「お疲れ様でした!」」


片付けを終え、

女子更衣室で制服に着替えてから、私は美加と一緒に自転車置き場へと向かう。



自転車に鍵を差し込んでると、

「おぅ~、今帰りかっ。」

後ろから、私は話しかけられる。


「・・あ、渡部先生。」

「部活やってたの?」

「はい!
 ・・・先生は、サボってばかりですよね。」

「今日はなぁ~、会議があってな、、、。」

苦笑いをしつつ、言い訳っぽい事を話す先生に私は突っ込む。


「初日以外見たことないんですけどー。」

「あぁ、、今度は行くから。」

「いや、別に来なくても・・・」

「おまえなぁ~~~」


私と先生とのやり取りをぼーっと見つめる美加に気付き、


「あ。ウチの科の、情報処理の渡部先生。
 いちお、テニス部の顧問らしいよ~。 いちおね!」

「?! らしい?!」

「テニス部の、一年の、、矢部美加です・・。」

「あぁ、渡部です。よろしく。
 じゃぁ、今度部活行くから、今日は気をつけて帰れよっ!」

「は~い。さようならっ。」


私が笑顔で先生に手を振ってると、


「仲いいんだね。」


美加はそう一言呟いた。