「ゆいさん!!!」
校舎を出た瞬間に名前を呼ばれ立ち止まる。
そこには蓮、そして隊員。
皆喧嘩が終わった後。
「蓮!!!龍見た?!」
「アイツなら走ってどっか行きましたよ?」
「分かった!!!ありがと!!!」
「え?!どうしたんすか?!」
今は喧嘩の内容なんて聞いてられない。
聞いてる場合じゃない。
再び走り、バイク置き場に辿り着く。
けど、
「鍵龍が持ってるんやった…!!!」
走っても、龍に追いつけない。
探すのも自分の足じゃ時間かかるし。
ってことは、
「蓮!!!あんたのバイク貸して!!!」
「はい?!」
「はよ鍵投げろ!!!」
「わわわかりました!!!」
パシッと鍵を受け取り、即座に刺す。
代わりに私の鞄を蓮に渡してエンジンを掛け、ハンドルを回した。
龍の側に行く為に。
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