騒がしい教室に、私にだけ届く声。

再び空に視線を変え、ストローに口をつけた。








「あったっていうか、これからある」


「これから?」


「うん、これから」








表情は無表情。

正月ボケなんてしてられない。




そんな私を見て、悠介は机に座る。

視線を、悠介に向けた。








「悠介には守りたいもん、ある?」


「はい?」


「うちにはあるねん」


「は、はぁ」


「だから気張って動かなあかんの」








龍の為に。

今は尚輝の出方を伺うしかない。



まぁ悠介が尚輝のこと怪しいとか言ってくれたのもあるけどね。









「悠介みたいな洞察力欲しいわ」


「なんやそれ」


「そのまんまの意味」








この冷静さがいつまで続くかわからんけど。




涙は、見たくない。








.