「行くか」


悠斗はバスタ−ミナルの方へ歩いて行った。


後を追い掛けるように私も歩きだしたら


悠斗が立ち止まってクルッと振り向いた。





「ほら」





そう言って悠斗が私に手を伸ばしたから

私はちょっと走って悠斗の手を掴んだ。





「何も走ることないだろ」



いや…その…体が勝手に。。






私が掴んだ手の指の間に


悠斗は指を絡ませてきた。



こんな手の繋ぎ方…初めて…って



また胸がきゅんとしてしまって、


悠斗の手に、私の手汗が流れこまないか心配になるほど、


繋がれた手が熱くて、じんじんした。