そして、残るはあいつ。
そう言えば名前知らないな。
学校の自己紹介もロクに聞かなかったしね。
「仁科陸(ニシナ リク)。よろしく。」
愛想悪っ!
こんなヤツとコンビ組まなきゃなの?!
いやだー!
「仁科君はIQ180で運動神経もいいんだよ。」
警視総監が紹介を付け足してくれた。
へー。すごいじゃん。
見直したわ。
「メンバーはこの5人で動くことになる。これを発足したのが私なのだよ。杉原さんでも、おじいちゃんでも、何とでも呼んでおくれ。」
「総監!しかし……」
「森野君、いいのだよ。孫が増えたようで嬉しいからの。」
優しい人なんだな…。
こんな人が上司でよかった。
「じゃあ、俺は杉原さんで……」
こいつは『杉原さん』か。
じゃあ、私は……
「私はおじいちゃんで!」
「うむ。では、明日からこの5人で動いてくれ。解散だ。」