「やばっ!電車乗り遅れるかも!」
うーん…
ここは……
「上で行くか。」
独りそう呟いてすぐそばにあった民家の屋根に
跳び乗った。
そこから連なる屋根たちを走り抜け、
徒歩15分の距離である所を、
3分で到着した。

スタッ

「ざっとこんなもんかな♪」
そう言って駅の前に降り立つと、
行き交う人々にガン見された。
「はは……」
目立っちゃったか…。
でも、こうでもしないと入学式遅れちゃうもん!
買ったばかりの定期券をすべらせ、電車に飛び乗った。