体育館の入り口で、あたしは思わず足をとめた。 ―――きれい。 夏休み初日の朝。 Tシャツの背中が、広い。 見惚れてる間に、その人は軽くボールをついてから腕を上げた。 ボールは正確に放物線を描いて。 かすかな音と一緒にゴールに吸い込まれた。