身支度をしっかりと済ませた後、家の中をソワソワと動き回っているうちに、出発する時間がやってきた。


白いニットコートの上に桜色のマフラーを巻いて、理緒へのプレゼントも忘れずに持った。


「楽しいクリスマスイブを過ごしてきてね!」


「お母さんたちも…素敵なイブを過ごしてね…。」


お互いニッコリ笑って手を振る。


家の外に出た私は、一つ深呼吸をしてから、いつもよりも速めに歩き始めた。


いよいよ…
ずっと憧れだった、理緒と過ごすクリスマスが始まるんだ…。