入った途端、教室にいた生徒の視線は一気に私たちへと注がれる。


まだ半分弱しか生徒は来ていないけど、視線の多さに、肩をビクッとさせてしまうくらい驚いてしまった。


『えっ……理緒君と包海さんって…もしかして…』


『一緒に教室に入って来たってことは…、どう考えても二人は……』


教室内の女の子たちは目を大きく見開いている。


ヒソヒソ声のつもりなのかもしれないけど、私たちの耳にもハッキリと聞こえてくるボリュームだ。