私はドキドキしていた。





当たり前だ。

大好きな山城クンと一緒に帰って、今目の前にいる。






「じゃあね…」


私は別れが惜しかったけど、いつまでも話してて悪いので別れを告げた。








なのに、彼はこっちをじっと見つめていた。





ドキドキ ドキドキ

「ん?……どうかした?」


明らかに山城クンがおかしい。





「……携帯持ってる?」


「も、持ってるけど…」


「赤外線」