ケータイ小説 野いちご

私の兄は、アイドルです。

 
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最悪。
最悪だ、私。



バタバタと自分の部屋に駆け込んで

ベッドにダイブする。


バフッと埃が舞うけど、
そんなのも気にならない。





最悪……

……最悪だ。



『大嫌い』だなんて

前々から日常的に言ってるのに。




今日は――



――ありえない程、

胸が痛くて。




ズキン ズキン



痛い、痛いよ


ねぇ
お兄ちゃん


澪のコト
気に入ったの?

澪のコト
知りたいの?





…………最悪だ。


私、友達に嫉妬してる


澪に……嫉妬してる。





目を瞑ると




『まさか――俺のコト、
好きなの?』




さっきの言葉が

頭の中で木霊して。





「……好きだよ、ばーか……」



小さく小さく
呟いてみた。



その瞬間




涙が、溢れた。





言えない


たとえ冗談でだって

言えるワケない



言ってしまったら


今まで積み上げてきたもの全部、

ぶっ壊れそうだから。






ねぇ、お兄ちゃん。




あなたは



私のコト、



どう思ってるんですか?





―――――
――――

 

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