「え…?」


草木が風にあおられて、
ザワッと揺れた。


《忘れられないはずの、
大切な場所なんですよ。》


「…【大切】、か。
でも、デジャビュを感じないよ。」


《…いいんです、まだ。

思い出せなくても、
そのうち思い出すことになりますから。》


「………。」


《…最後に。

戦闘の練習をいたしましょう。

これから何があるか分かりませんし、
サヤ様の役に立てるのはこれくらいですので。》