「ええ」


「それが、君の答え?」



突然変わった玲さんの口調に少し驚きながらも力強く私は頷く。


本当に言いたかった答えは、言うことができなかった。



「とりあえず、今日は帰ります」



彼は私の手を解き、いつもの口調に戻った。



「満月の夜、迎えに来ます」



それから、私の耳元に口を近づけ



「おやすみ」



甘く吸血鬼は囁いた。