「小春さん、さっきの10回と今ので6回言って、キスは2回口にしたから…
あと14回キスできますね」

ネクタイを緩めた桜也くんはベッドに乗り込み、覆いかぶさるように私を見下ろす。


「…今から14回キスするの?」

「そうですよ」

「14回口に?」

「口でもいいけど…
俺は小春さんの体中にいっぱいキスしたい」

「…えっちだね」

「えっちですよ?」

今更?と口角を上げた桜也くんは首筋にそっと軽くキスをする。


自分から始めたことだけど、桜也くん完全にスイッチ入ってるな…


「桜也くん」

「何?」

「あなたただキスしたいだけでしょ」

「…さあ、どうでしょうね」