『大丈夫!? じゃあ俺、学校休んでお見舞いに……』


「だっ、大丈夫だから! その……心配するほどじゃないから」


『……わかった。今日は暖かくして寝なよ?』


「うん……ありがとう。じゃあまた……」


電話を切ると、私は大きなため息をついた。


「はぁ〜〜っ……」


“別れたい”って言えばよかったのに……先延ばしにせずに言ってしまえばラクだったのに……。


でも、言うのに戸惑う自分がいる。
言ってしまえば……黒澤くんと私はもう何も関係なくなる。
ただのクラスメイトに……なるんだ。


何を戸惑ってるのかな……私。


自分で自分がよくわからないよ。


気がつけば、私はそのまま眠りについていた。