「おっ!落ち着いたね、大丈夫そう?」


「うん!瞳美ちゃんも、りゅうくんもありがと!」

「よかったよかった。もう苦しくない?息しずらいとかない?」


「うん!」


「あー、それと今の熱測っときたいな、瞳美さん!体温計貸してもらって大丈夫ですか?」


「もちろんよ!」


私は無理やり熱を測らせられた。





ーピピピピッ ピピピピッ ピピピピッー




「う〜ん、39.8度かぁ、、まあ発作後だから仕方ないわね、、、」


「そうですね、ありがとうございます!じゃあ梨乃ちゃん、病院向かうよ?」



「家じゃないの?」


「家には今、裕也さんも、ひなたも遥も病院だから居ないし、俺ん家も家に誰もいないから、病院の方が安心だろ?嫌かもしれないけど、ごめんな、」


「わかった。大丈夫だよ!
あ!それとバッグ!」


「あ、それならさっき、茜ちゃんと仁奈ちゃんが持ってきたよ!」



「じゃあ車乗るよ!瞳美さん、ありがとうございました!」


「いえ!こちらこそ!千尋に宜しく伝えてください!それじゃあ梨乃ちゃんお大事にね!」







車に乗り込んで3分。車酔いとさっきの発作のせいの疲れで目を瞑る。



「あっ、梨乃ちゃんごめんね、具合悪いよね。あと5分くらいで着くからね。一応、これ袋だから、戻したかったら戻しちゃっていいからね。」



私はりゅうくんから貰った袋に口を当てて、吐きたいけど吐けない状況でいた。



出てくるのは胃液だけ。苦い。



襲ってくる吐き気に耐えながら5分が経ち、病院に着いた。



病院に着くと、ちぃくん(篠田 千尋)が車椅子を用意してまっていた。


「ちひろ、仕事中悪いな。わざわざ一旦外来抜けてもらっちゃったな。」



「僕のところはあまり忙しくなかったから大丈夫だよ!それより、梨乃ちゃん大丈夫?すごい顔色悪そうだよ」



「さっき学校で戻しちゃって、一旦落ち着いたんだけど、車酔いしちゃったみたいで、吐きたいけど吐けないっぽい。」



「そっか。辛いよね、とりあえずひなた君の診察室で点滴打とうね、梨乃ちゃん。」




点滴嫌だけど、抗う体力もなくされるがまま。





ひなにぃの診察が一旦落ち着いたところで診察室に入り、私はカーテンの奥のベッドに寝かされた。。



「ちひろ。隆斗。悪かったな。梨乃?大丈夫か?とりあえずはどんな感じだ?」



「梨乃ちゃん、戻したいけど戻せないみたいだから点滴打とうかな?って。」



「そうか。俺、あと数十分で休憩入るから、それまで奥で点滴とかしてもらっても大丈夫か?」



「了解!じゃあ、お仕事ガンバ!」