しかしできれば、彼女の代理を引き受けるのが自分じゃなければいいな、という思いはあった。
多分女子全員。
文化祭実行委員は、引き受けた全員が、もう二度とやりたくないと首を振るほどの激務だと噂で聞いているからだ。
「なるほど…それはかわいそうだ。
仕方ないよね、くじ引こっか」
「そうだね」
私は頷きながら、割り箸を一本引き抜いた。
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「そういうわけで、今日から中川さんの代わりに、実行委員会に入ってくれることになった…」
委員長の元気な紹介に、私はうなだれながら頭を下げる。
「…1年2組、茅野ほのかです。よろしくお願いします」
パチパチ、と各クラス一人ずつ、総勢20人ほどの大きな拍手に包まれながら、内心涙目だ。
自分のくじ運の悪さを、呪いたい……。