「ええっ!? う、嘘……それ、本当!?」

水城さんと紆余曲折あって付き合うことになった。そのことを話し終えると、優香は案の定のリアクションで、あんぐりと口を開けたまま固まっていた。

優香は怒らないなんて思ったけれど、やっぱりそれって都合がいい過信だよね……。

そう思っていたけれど。優香は驚いた顔からパッと顔を明るくさせたかと思うと、私の両手を握ってブンブンと上下に振った。

「水城さんと愛美が! 私もそれ聞いて嬉しい! もう、お祝いしなきゃ!」

「え?」

今度は私が目を点にして驚く番だった。

「優香、怒らないの?」

「どうして?」

「どうしてって、だって恋人の振りをするって言っておきながら、本当に付き合うことになっちゃったんだよ? お父さんのことは? 健太さんとのことは?」

ずっと私が心配していたことを矢継ぎ早に言うと、優香は「うーん」と唸った。