元彼氏の妹の息子は、私を放して自分の足に触れる。今だ!!

「私も瑠璃ちゃんも、あんたの好きにはさせない!!」

そう言い、私は元彼氏の妹の息子の股間を蹴り上げた。元彼氏の妹の息子は脂汗を流し、ピクピクと体を痙攣させながらその場に倒れ込む。

私は瑠璃ちゃんの手をつなぎ、また走り出した。

「瑠璃ちゃん、大丈夫?」

私が訊ねると、瑠璃ちゃんは「それはこっちの台詞よ!」と泣きながら言った。

「大丈夫なの?」

私は瑠璃ちゃんに笑顔を向ける。さっき元彼氏の妹の息子に向けたものとは違う満面の笑み。

「大丈夫!私はこう見えてタフだから」

どうやら、私たちが監禁されていた家は立派な屋敷らしい。しかし掃除がされておらずまるで廃墟のように汚れ、散らかっている。

リビングかな。テレビが置かれていて、バラエティー番組が映っている。そこの窓が開いていた。

「瑠璃ちゃん、ここから脱出できるよ!」

私たちはリビングの窓に近づく。その時、ガタンと背後から物音がした。