そう言いながら、元彼氏の妹の息子は瑠璃ちゃんに触れようとする。私はその腕を掴んだ。

「瑠璃ちゃんに触れるな!!」

その刹那、元彼氏の妹の息子は不機嫌な顔になる。そしてもう片方の手で私の腕を掴んだ。

「言っていいのか?そんなことを……。大人しくしておけば、僕の愛人にしてやったのに……」

ギリギリと腕が音を立てる。元彼氏の妹の息子は、私の腕を思い切り握っている。骨が折れてしまいそうなほどの激痛が走り、私は声を必死で殺した。

「立羽ちゃん!やめてください!!立羽ちゃんを放して!!」

瑠璃ちゃんが泣きそうになりながら、間に入ろうとする。元彼氏の妹の息子が嬉しそうな顔を見せた。

「……悪いけど……」

私は涙をこらえ、相手に笑みを見せる。そう、私は痛みに慣れているはずだ。竹刀を外され防具をつけていない場所を打たれた時、とても痛かったじゃない。

私は思い切り元彼氏の妹の息子の足を踏みつける。

「いってー!!何すんだ、このクソアマ!!」