「瑠璃ちゃん、逃げよう」

私は瑠璃ちゃんに手に差し出し、言う。

「約束したでしょ?絶対に生きて二人で帰るって!」

瑠璃ちゃんの目にはまだ迷いがある。私は説得を続けた。

「私、元剣道部員なの。何があっても、絶対に瑠璃ちゃんを守る。私は瑠璃ちゃんの味方で友達だから!」

瑠璃ちゃんの体が小刻みに震え始めた。瑠璃ちゃんがうつむき、再び顔を上げるとその目には涙があふれている。

「……私、立羽ちゃんと自由になりたい!立羽ちゃんを何があっても信じる!だって友達だから!」

瑠璃ちゃんが私の手を取る。私は優しく微笑み、瑠璃ちゃんとともに部屋を飛び出した。