私は蒼真を置いて、1人ボチボチと歩いた。


「律花。」


不意にギュッと手を握られ、不機嫌に振り返る。


「もうまじで可愛すぎ。
好きだから意地悪いっちゃうわけ。
ごめんね。」


うぅ…もうーーー!!!


「蒼真…ずるい…。」


私がそう言うと満足そうに笑う蒼真。


今日もギャップ王子は妄想少女に溺愛中。


妄想少女もまた、ギャップ王子にハマって行く。