仁野「だから、さっきも言っただろ!
つきまとうな!ウザイ!」

渡り廊下の向こう側から聞こえる
仁野の声。相変わらず仁野は
女の子に冷たい。

那野「全く、あいつは。」

そんな仁野を見て、那野も呆れていた。

午後からの授業は何だかずっと
うわの空で、私は喜野に対して
曖昧な態度ばかり取っていた。

喜野が触れると振り払ったり。
そんな事ばかりしていたからか
あまり私に話しかけてこなくなった。

喜野「じゃあ、ヒノ。また明日ね!」

妃乃「うん。」

放課後になると喜野は
笑顔で手を振ると
水瀬さんと共に教室を出て行った。

仁野の事を誘う気にもなれなくて
私は1人、教室を出た。