さっきの切なそうな声。

微かに耳にかかる吐息。

トクントクンと高鳴っていたのは私の胸だけだったのかな?

ドキン……ドキン……ドキン……

今も、あいの腕に手をかけるだけで鳴り続けている鼓動。

どうか、あいに聞こえていませんように。

私はそんな思いを胸に秘めながら、

夜が更けていくのを感じていた。