「梨央、私には颯くん先生からオッケーをもらってると嘘をついていたんです。私に体調を隠すのはいつもの事ですが、今日の嘘はダメです。」



これは完全に自分のせいだが、結愛まで怒っている。



「結愛、ごめん。」



私を止める結愛にまで嘘をついてプールに入った訳が私にもあるのだが、確かに嘘はよくない。



「ほんとに、ごめんね。もう、しない。」



「病院での梨央は信用できない。」



そう言ってぷいっとそっぽを向く結愛だが、それでも熱のせいで息が上がっている私を放っておくことは出来なかったらしい。



「…けど、早く良くなってよね…」



ボソッとつぶやかれた言葉に優しさを感じる。



許してくれる、のかな…?