「もういっそのこと、思いきって聞いちゃえばいいんじゃない？」

陽葵ちゃんが言った。

「ええっ！？」

その返事に対して聞き返した私に、
「“私のことが好きって言う意味なんですか？”って、もうはっきりと聞いちゃいなさいよ！」

陽葵ちゃんはそう言って私の肩をバシンとたたいた。

「陽葵ちゃん、手加減してよ…」

たたかれた肩をさすりながら、私は呟いた。

と言うか、
「自意識過剰過ぎない？

私のことが好きなんですかって、そんなにもはっきりと聞かなきゃいけないの？」

私は言い返した。

「それくらい、はっきりと聞いた方がいいと思うわ」

「勘違いするなって言われたらどうするの？」

「勘違いさせる行動をしたお宅が悪いんでしょうって言い返しなさい」

陽葵ちゃんはそう言い返すと、グビッとミモザを飲み干した。