「はー疲れた!」

「お疲れー!」
「初秘書、お疲れ様」

私が、お店にはいると二人が笑顔で労ってくれた。
いつものダイニングバー。

和希さんも笑顔で迎えてくれた。

「いらっしゃいませ。いつもと雰囲気が違いますね」

「今日が異動初の仕事だったんですよ」

と、言いながら美玲達のテーブルに言った。

「ね、どうだった?如月専務」

興味津々で目を輝かせながら、美玲が聞いてきた。
横で有里華も同じように、目を輝かせてる。そして…

「今日も葛城さんは、いらっしゃるんですね」

そう。
有里華の後ろに、執事の葛城さんが無表情で控えていた。

「こんばんは、高瀬様。今日も待機させていただいております。お気になさらずに」

「は、はぁ」

ほんと、大変だな。

「ね、それよりどうだったの?」

有里華も興味があったみたい。

「うーん。今日はほとんど、氷室室長について仕事してたから、分かんない。でも、ちゃんと専務としての仕事は完璧だったな。二世だって言われて、仕事が出来ないなんて思われてるけど、そうでもないんじゃないかな」

「へぇ、そうなんだ。氷室室長ってどんな感じ?」

「どっちっかって言うと、氷室室長の方が曲者じゃないかな。気抜くとヤバそうだもん」

「そうなの?ま、確かに社長秘書務めるぐらいだもんね。眼力はあるわよね」

「うん。だから、気つけるつもり…」

そして、月曜日だからと控えめに飲んで私達は家に帰った。