心の中でため息をつきながら、私は自分の席に座る。


今日の上原はいつも通り。


何も考えてなさそうだし、私に頼ってくるし。


だからやっぱり昨日の上原は見間違え、かな。


それか私の考えすぎか。


そりゃこんなバカで運動音痴の上原でも、あんな無表情くらいするはずだ。


………って、なに私昨日から上原のことばっか考えてるの!?


仮にも大事な親友の彼氏だ。
深く考える必要はない。


だって夏帆も幸せそうなんだし……!
それでいいじゃないか、気にするな。


「なあ小野田!」
「………なに?」


せっかく自分の中で解決しようとしたら上原が振り向いた。