ケータイ小説 野いちご

【完】溺れるほど、愛しくて。




この前もそんなこと言ってた気がする…
『アイツとは関わらない方がいい』とかなんとか。



「あなたには関係ないです」


「キミってさ、兄弟とかいない?」


「は?」



なんでそんなこと聞いてくるわけ?


今日は帰ってから準備をして
お姉ちゃんに会いに行こうと思っていた。


夕方ならお母さんたちもいないから。
夏休みにも何度かお見舞いに行った。


お姉ちゃんは…何も知らなかった。


あたしが家を抜け出していることも両親と上手くいっていないことも。


だから、慶さんのことは内緒にしている。

もちろん、お見舞いも一人で行くようにしている。



「だから、兄弟いない?お姉ちゃんとか」


「一人いますけど、それがどうかしたんですか?」


「ふーん、そうなんだ。
それ、アイツ知ってんの?」



この人は……何を知ってるの?


少なくともあたしの知らない“何か”をこの人は知っている。




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