「ち……ひろ…っ」


途切れ途切れで、名前を呼ぶのが精いっぱい……

頭がクラクラして、意識がボーッとしてきた……。


「……もう限界?」


「……はぁ…っ…」


唇が離れた途端、力なく知紘の胸に倒れ込んで、息を整える。


「そんな苦しかった?」


「っ……な、なんでキスなんか……っ」


まだ、呼吸が整ってない中、知紘に問いかける。


どうして、キスなんか……。


「……言ったでしょ、幼なじみやめるって」


「そ、それと……キスとは関係な…」


少し身体が離されて、知紘の瞳がしっかりわたしを捉えた。



「……幼なじみなんかじゃ足りない」


もう、戻れない……

幼なじみなんてカンケイじゃいられない……



「……好きだよ、美依」



その好きは……


幼なじみのカンケイを終わらせる言葉……。