「変なのが寄ってこないためにつけたんだけど」


はぁ、とため息をついたと思ったら、リボンを片手で器用に取って、ボタンをはずした。


「な、なにして……っ」

「隠したりする美依が悪いんだよ」


ツーッと、知紘がつけた紅いキスマークを指でなぞりながら、


そのまま顔を埋めて

チュッとキスを落として

軽くぺろっと舐めて



チクリと痛い……


「や……だ…っ」


また、あの痺れるような感覚に襲われた。


全身がピリピリして、この感覚から逃げたいのに押さえつけられているから動けない。


足に力が入らなくて、ガクッと抜ける。


「っと、あぶな」


崩れそうになったわたしの身体を知紘がとっさに支えた。


一度バランスを崩すと、力が抜けたままになって、力が入らなくてなんとも言えないこの感覚がすごく苦手。


知紘のセータをギュッと握って、知紘の瞳に訴えかける。


「……っ、その潤んだ瞳がたまらない」