「わかったよ。じゃあ今日は唐揚げね」

「うん、やった」


唐揚げひとつでそんな嬉しそうな顔するなんて。
こういうところは単純だったりする。


まあ、知紘の頭の中は寝ること食べることの割合が9割くらい占めてるから無理もないか。


「美依の作る唐揚げ好き」

どうやらわたしの作る唐揚げは相当好かれているらしい。


自由人は唐揚げが好きか。


「ふふっ」

「なんで笑ってんの?」


「ううん、なんでもなーい」

「変なの」


不思議そうな顔をしながらスタスタと歩いていってしまった。



「あわわっ、まってまって」

「早く帰ろ」


今日も知紘はマイペースで自由を貫いています。