「京平ー、何やってるの?」


えっ?


教室の外から可愛らしい女の子が
京ちゃんの名前を呼んだ。



「京ちゃん、あの子は?」



わたしは恐る恐る聞いてみた。



「あー、彼女。じゃあな。」


そう言うと、その子のところに
歩み寄る京ちゃん。


嘘……でしょ?


京ちゃんに……彼女?


「苺花……。」



なぜか涙が止まらないわたしを
切なげな瞳で見つめていた紗雪ちゃん



なんで……



なんでわたし、傷ついてるの?



別にいいじゃない。
京ちゃんが幸せになるんだから。


それなのに


わたしは涙が止まらなかった。