「なんなの!倉科!ムカつくんだけど!」
要くんに言いたい放題の私に対しての批判ばかりと思いきや…
「あんな喋る要くん初めて見た!」
「ね!かっこいい!」
「俺は光璃と帰りたいとか言われてみたい!」
「一人称俺に変わってるし!」
「ほんとだ!」
きゃああああっと黄色い声をあげる女子に私は頭を抱えた。
あぁ神様。私の平穏な日々を返して…
「さ、光璃、帰ろうか。眠いし。」
「先帰ればもっと寝れたのに?」
「光璃がいないと寝れなくなった。」
「まだ面と向かって話して二日目なのに?」
「しょうがないでしょ。」
「は、はぁ…?」
いつもより、ちょっとだけ。
ほんのちょっとだけ要くんが素直な日。